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2024年03月14日

オーストラリアで継続的にPrEPを使用している人のHIV発生率ははるかに低い
HIV incidence much lower in people using PrEP consistently in Australia

写真
Dr Nicholas Medland at CROI 2024. Photo by Roger Pebody.

オーストラリアでPrEP(HIV予防のための定期的な薬物療法)を使用している人を対象とした全集団解析では、直接比較可能な2グループ間でHIV発生率が79%減少した。

この研究結果は、先週米国Denverで開催された CROI 2024で、University of New South WalesのKirby InstituteのNicholas Medland博士によって発表された。

オーストラリアでは、PrEP は 2018 年から政府より補助金を受けており、国民医療制度を通じて利用できるため、低コストで非常に利用しやすいものとなっている。

Medland氏らは、PrEPの対象となる人々、すなわちPrEP継続中の人と、処方されたが1回しか処方されてない人との直接比較に基づく解析を計画した。

彼らは、PrEP および HIV 治療(HIV 診断を示す)の調剤データを使用して、2018 ~ 2023 年の間に HIV 感染した各グループの人数を推定した。

調査期間中、66,206名がPrEPを処方された。19%はPrEPを1回しか受けていないが、最大グループ(53%)はPrEPを1回以上受けており、このグループのPrEPを受けた総日数の割合は60%未満であり、アドヒアランスが低いことを示している。

第3のグループ(28%)は、よりアドヒアランスが高く、PrEPを1回以上受け、PrEPを受けた日数の割合は60%以上であった。

HIV と診断された人は 207 名だった。低アドヒアランス群55%、PrEP投与1回群30%、高アドヒアランス群15%であった。

全体的なHIV発生率は低く、1,000人年当たり1.07名であった。しかし、C型肝炎治療も受けた人の発生率は非常に高く、1,000人年当たり9.83名であった。

PrEP投与1回群と比較して、1回以上使用したがアドヒアランスが低い群では発生率が62%低かった。しかし、アドヒアランスの高い群では、HIV発生率は79%低かった。

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This material is based on an original copyright publication by NAM Publications, an independent HIV information charity based in the UK. Permission for this adaptation has been granted by NAM. The original publication can be viewed at www.aidsmap.com. NAM cannot be held responsible for the accuracy of the adaptation nor the local relevance of the text.

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